えごま油の選び方について、良くある質問をQ&Aにまとめました。
A:エゴマの搾油法には、加熱して搾る方法と、加熱しないで生の状態で搾る方法があります。
エゴマから油を搾るとは、油をエゴマの実から分離させるのです。もしも油が分離していない状態で圧力をかけたなら、まるでお粥のような状態で実が油と水分と繊維が混ざったものがペースト状になって出てきてしまいます。
ですから、油を分離するために、一般的には160℃から210℃位に加熱して圧搾する方法がとられているのです。これが加熱搾油です。エゴマ以外の油のほとんどが、熱を加えて分離させることによって搾油されています。エゴマの加熱搾油、焙煎搾りはこの方法です。
一方、非加熱エゴマ油とは、加熱しないで搾油する方法です。非加熱搾りの場合も、やはり油の分離が必要です。分離する為に、水分量を低くする事によって分離しやすくして圧搾します。この場合加熱のように飛び出すように油が搾れるわけではなく、ジンワリと出ますので、加熱油と同じ量が搾れるには、搾油時間が加熱搾油よりも長くかかります。
水分を低くする方法は、日本エゴマ普及協会のほとんどの搾油所は除湿機を利用して、密室での除湿を行い、水分量5%以下にしています。ふつう天日で乾燥ですと10%から7%位になっています(この時、12%以上だと保存中にカビや劣化します)ので、除湿して、搾油しています。除湿機を使わず、通風低温乾燥機に入れている搾油所もあります。方法は違いますが、水分量を加熱せず5%以下にして搾油している事には変わりがありません。
以上が加熱と非加熱の違いです。
(これ以降はお時間のあるときにお読みください)
ところで一部に、低温搾油といった表示を見かけますが、日本エゴマ普及協会では、除湿乾燥法を発案する15年ほど前まで、乾燥のために、40℃から60℃ほどの温度をかけた鉄板で混ぜて水分を抜く方法を取っていましたので、低温搾りとは、高温の加熱で分離するのではなく乾燥のための低温加熱といった意味で表示しているのではないかと想像します。ですから、その場合温度がかかっていますので非加熱ではありませんが、焙煎搾り、非加熱搾りとは区別しているのだと思います。
日本エゴマ普及協会では、ほとんどの搾油所が非加熱搾りか焙煎搾りのどちらかの方法を取っています。
最後に、日本エゴマ普及協会では非加熱搾りを主流で普及してきました。すこしその理由を書きたいと思います。
非加熱搾りは油のエキスをそのまま搾った搾りたての野菜ジュースのようなものです。加熱搾りはいったん160℃以上の高温にしていますので、新鮮な状態ではなくなります。特にリノール酸以上にデリケートな油がえごま油です。デリケートなだけに劣化もしやすいが、良い状態で搾油された非加熱のエゴマ油は新鮮な野菜ジュースのようなもので、体の中ではそのデリケートさが効して「反応しやすい性格の油」と言えます。
だからこそ、健康作りの強力な助っ人になるというわけです。それがえごま油です。非加熱のエゴマ油の除湿法を生み出したのは、会員でガンを患っておられた方の食事療法のために必要だったために非加熱のエゴマ油の製造法が考案されたといういきさつがあります。
そんなわけで
日本エゴマ普及協会では、非加熱搾油(生搾り)を中心に推進しています。
食べ物と健康との関係が病気の治療にも生かされるようになれば、現在亜麻仁油が食事療法に使われているように、良質のエゴマ非加熱油は、病気を癒す油として必要とされるときが来ると思っています。
A:一概には言えません。
まず国産と書いていないものを油またはエゴマの実の輸入とするという前提でお答えします。
国産の方が良いイメージですが、国産とはいえ調整過程で劣化を招いたエゴマの実から搾ったものは、品質はよくありません。食べてはいけません。有害です。
反対に、輸入というと悪いイメージがありますが、輸入品でも、大手の精油メーカーが、たとえ実の品質がある程度悪くても、精製技術が優れていますので、安全な無害の油が製品化されています。ただし、加熱、化学的生成をされていますので、バージンオイルではありませんし、天然の抗酸化物質であるリン脂質やルテイン酸も色と共になくなっていますので、透明色となっているのが特徴です。
またビタミンC,Eの添加がされています。ですから、輸入原料とはいえ品質という点で言えば、良質と言えます。
ですから、輸入品と国産という点では、品質の違いははっきりしがたいのが正直な答えです。
(ここからは時間のあるときにお読みください)
国産、輸入という場合、多分原料の事を案じるのではないでしょうか?
原料が輸入でも、国内で搾った場には、原料が輸入かどうかはわかりかねますね。
次に、原料が輸入かどうかわかった場合、同じバージンオイルでは輸入と国産ではどうかという事ですが、やはり輸入品というのは、生産方法や、搾油法がわかりませんので、裏の製造者のラベルを見て生産地や搾油所のわかるものの方が品質のいい確率が大きいと言えます。
また、原料が輸入国内の搾油所で搾ってれば搾油所では品質の見分けができますので、小さな搾油所なので、粗悪なエゴマ油が流通することはほとんどないと思われます。
輸入ものではこれを確かめるすべはありませんので、わかりませんが、これまで消費者の方のマーケット等で購入した輸入物の感想を聞きますと、おいしくなかったとか、〇〇したなどといった苦情も聞いたことがあります。私も一度買ってみましたが、体に悪いものではないと感じましたが、やはり手前味噌ですか綺麗に丁寧に洗って、非加熱で搾油したフレッシュなエキス感は感じられなかったです。
皆さんも、色々なエゴマの味をお楽しみください。
ただし、苦みがある、喉にキーンとした感覚がある。味がまずい。魚臭い等は、劣化しているえごま油ですので、まれにあった場合には品質の良くない、体に悪い油と言えますので、お気を付け下さい。
実の品質にかなりの注意が必要なデリケートなエゴマですので、やはり生産者や搾油所、生産団体のわかったエゴマ油を購入されるとよいでしょう。
エゴマの実は、畑によっても、土によっても、品種によってもわずかな違いがあります。生産者がわかるエゴマの油は、その土地の自然のパワーが表現されますので味の違いにも楽しみになってきます。
A:ダイエットというのは、健康的とも訳せますが、このご質問はやせますか?ということでしょう。
効果はあります。血液をサラサラにしてくれますので、太る原因のものを流してくれます。結果スリムになる事も出てきます。
でも、太る原因が、寝不足、運動不足、夜の飲食、リノール油食、習慣的な砂糖摂取等があれば、それの抑制に使われてしまいますのでやせるまではいきません。
しかし、他の油を摂らず、オメガ3の緑野菜をしっかり食べ、エゴマ油を食べたのならダイエット効果が出てくるでしょう!
緑野菜をいっぱい食べて、エゴマを摂って、健康というダイエットを試みてみませんか。
Q1のお答えでも書きましたが、黄金色のものは、実を洗って食する状態のものを圧搾搾りしてあり、バージン(一番)オイルです。
一方、透明の油は、洗っていなくても、多少酸化しかけたエゴマの実でも搾油した油を水を入れて撹拌し汚れなどを取省きますので、安心、安全なピュアな脂肪酸の油となります。一般のサラダ油も同じく化学的精製がくり返されています。
A:
A: 植物の栄養素の脂肪酸の種類の一つです。オメガ3系の中に、αリノレン酸、DHA、EPAも入っています。オメガ3は、脳の細胞膜血液の細胞膜等、大変重要な組織の必須栄養としてなくてはならない脂肪酸です。えごまをはじめ、冬野菜、海草、魚などにも多く含まれていますが、現代は、食の西洋化によってオメガ3が栄養不足になっており生活習慣病の原因となっています。
WHO【世界保健機構)でも学力低下、心臓疾患等の原因イオメガ3不足をあげ、補う必要性を発表している。
脂肪酸には大きく分けるとオメガ9,6,3があり、どの油にもこの3種類が存在しており、植物油のなかでは、エゴマにはこのオメガ3が60%も含まれています。世界一多く含まれているのがえごま油です。
このオメガ3は、オメガ9が体内でつくられるのに対し、食べ物から摂らなくてはならない必須脂肪酸ですので、オメガ3が不足していると、体の特に脳や神経の働きに支障が出てくるため、このオメガ3の多いエゴマ油はまさに現代尾生活習慣病を改善できる鍵の食べ物と言えるのです。
A:オメガ3,6は、空気に触れたり、温度が高かったり、湿度が高い事や傷や汚れで酸化しやすいのが特徴です。したがって冷暗所である冷蔵庫、又は冷凍庫で保存するの方がより良いと言えます。
ただし、一番搾りで品質が良いものなら、常温、光に当たっててもほとんど酸化しなかったという実験があったようです。
A:はい、大丈夫、かたまりません。冷凍が一番いい保存方法かと思います。
1年分を冷凍し、使う分は冷蔵保存でよろしいかと。私は、小さな瓶を食卓に1本置き使っています。
A:それは全くありません。リン脂質などは、加熱で出やすいので、非加熱よりも多く含まれています。ただし、加熱すれば熱に弱い栄養は少なくなる事も事実です。
いったん加熱すれば、私たちの生きた細胞とは質的な距離を産みますので、病気の方にはおすすめできません。
加熱搾りは、ゴマのようにとてもおいしい油です。
A:はい、私たちは、良質のものなら搾油して1年としています。
A:なかなか見ただけではわかりません。味が頼りです。匂いでまずみて、ひどいようならだめです。なんでもないなら味を小さじに少し取って味見してみましょう。
おいしくなかったら劣化しています。
A:エゴマの栽培者までわかるエゴマ油で、搾油所も顔の見える搾油所製造のものをお勧めします。
えごま油についても日本エゴマ普及協会代表服部圭子の著書
「育てて楽しむエゴマ 栽培・利用加工」
(創森社:2017年2月17日発売開始)でも詳しく解説しております。